志段味の自然と歴史に親しむ会

要望署名「天白・元屋敷遺跡の保存と活用について」

天白・元屋敷遺跡の保存と活用について、名古屋市長と名古屋市教育委員会教育長あてに、要望署名をおこなっています。

下記をお読み下さり、賛同いただける方は、署名(ご氏名、ご住所、所属研究団体・肩書等、コメント)を下記送信先あてメールにてお送り下さい。

なお、いただいた情報はいずれも非公開ですが、ご氏名、ご住所、所属研究団体・肩書等は署名として先方に提出します。(3月22日掲載)

第2次集約日:5月10日(日)
第1次集約日:4月10日(金)
送信先info@shitashimu.shidami.nagoya(クリックするとメールソフトが起動します。)

change.org のサイトもご利用になれます。


名古屋市長        河村 たかし様
名古屋市教育委員会教育長 下田 一幸 様

名古屋市守山区中志段味天白・元屋敷遺跡について(要望)

現在名古屋市教育委員会の指導のもとに、中志段味特定土地区画整理組合を事業主体として株式会社二友組によって、名古屋市守山区中志段味で天白・元屋敷遺跡の発掘調査が行われています。

この遺跡は、1981年の名古屋市文化財調査委員会による提言『志段味地区文化財の取り扱いについて』において、古墳時代から室町時代の遺物を多量に出土することから、一大集落地の可能性があり、庄内川の川湊や志段味城とも推定される地点として、極めて重要な遺跡であると指摘がありました。同提言はまた、そ のために極力保存が図られる必要と、遺跡の状況等によっては市民への供用、公開施設等の設置も検討すべきことを主張していました。その点で、市の都市計画 審議会が当地の区画整理事業を盛土による開発で認可したのは、極めて適切で賢明な方策でした。

しかし、2010年から2011年にかけて、 当該特定土地区画整理事業の事務手続きの委託を受ける「名古屋まちづくり公社」は、事業計画の変更手続きを怠り、教育委員会への事前届もせず、遺跡範囲で 大規模な掘削作業を行い、天白・元屋敷遺跡の郷畑(ごうばた)と呼ぶ微高地帯を破壊しました。残された排土に多量の遺物が含まれていることを確認した地元 市民は、名古屋市教育委員会文化財保護室を通して善処を求めました。その結果、排土からの遺物回収調査と、削平部分の遺構残存把握のためのトレンチ調査は 行われましたが、その後大規模破壊を招いた事業計画の変更は、後追いでなし崩し的に認可され、現在行われている調整池計画地の発掘調査実施へといたってい ます。

天白・元屋敷遺跡の発掘調査は、古代から中世にかけた庄内川の交通、物流の歴史を知る上で、たいへん重要な鍵を握る遺跡であること を、日々明らかにしています。さらに、川湊、居館(屋敷地)、志段味城というテーマへの、考古学的アプローチのみならず、古代・中世の文献史学からも総合 的検証・評価を加えていくことにより、一遺跡一地域の歴史が、列島史ひいては東アジア史とつながっていくことも大いに期待されます。また、遺跡と庄内川と の深いつながりを明らかにすることで、市民の川への認識も大きく変わることになります。

かかる重要な遺跡を前にして、文化財保護法の趣意を 踏まえて、私たちはもっと早く遺跡を残すために必要な手立てをしなければならなかった、そう悔やまれてなりません。その点では、地方公共団体、事業者は同 法のもとの任務、心構えにおいて、適切で素早い対応が必要ではなかったのかと思われます。

そこで私たちは、次の3点を要望します。

  1. 天白・元屋敷遺跡の、破壊されていない範囲を早急に確認し、その範囲の全面保存策を講じてください。

  2. 天白・元屋敷遺跡の出土品や調査結果を活用・普及するため、現地施設の設置をはじめ諸環境の整備をしてください。

  3. 名古屋市教育委員会をはじめとする発掘調査所見に明らかなように、志段味古墳群の造営者とのかかわりで、天白・元屋敷遺跡の学術的重要性は増しています。そ の意味でも、志段味古墳群を保存・活用する「歴史の里」は、天白・元屋敷遺跡を加え、より広い視野に立った事業に進化させてください。